[2021.2.10] いまだに耳に残っている先輩の電話対応
こんにちは。ササキミサトです。
昔の話ですが、私自身
コールセンターでオペレーターをしていました。
入社した頃は、少しだけ「人と話す」ことに
自信がありました。
前にフリーアナウンサーをしていた経験もあり
「電話でもうまくコミュニケーションが取れるハズ!」と。
今考えると、何の根拠もない自信です(笑)
でも、実際に電話越しに
お客様とお話をしていると
その根拠のない自信が
瞬く間に崩れ落ちていきます。
伝わっていると思っていたことが、伝わらない。
お客様の質問に対して
違うことを回答してしまう。
「別の人と代わって」と言われたことも
何度もありました。
なんでだろう?
どうしてわかってくれないのだろう?
悶々としている私に
上司が声をかけてくれました。
「▲▲さんの対応、隣で聞いていてごらん」
▲▲さんは
普段とても物静かで
社員の誰かが▲▲さんに何か質問をしたとしても
ボソボソと答える印象の先輩でした。
「えー・・・どうして▲▲さんなんだろ・・・」
若かりし頃の私は
ちょっとだけ疑いながらも横の席に座り
対応を聞かせていただくことにしました。
すると・・・
とても穏やかな声で
笑顔で耳を傾けている姿がありました。
まずはお客様の話を第一に耳を傾けて
どんな状況なのかが把握してから案内する
その順序に驚きました。
私は「しゃべろう・説明しよう・案内しよう・聞いてもらおう」なんて
自分の話を優先にしていたことに気づいたのです。
そして▲▲さんは、
あらゆる「音」に耳を傾けていました。
対応中に背後で聞こえる横断歩道の音。
「今、外出先のご様子ですが、
このままお話を続けてもよろしいでしょうか?
もしご自宅にお戻りの時間がわかりましたら、
こちらからお電話させていただくことも可能です。」
と気遣いの言葉がありました。
小さなお子さんが泣いている声が聞こえた時は
「このままお待ちしておりますので、お子さんに話しかけてあげてください」
お相手が手元でメモを取りながら聞いてくださるときは、
ゆっくり一言ずつ伝えたり。
電話=しゃべることとして捉えられがちですが、
察する力や、想像する力が大事。
▲▲さんの電話対応は、
今でも私の中のお手本として耳に残っています。